今まで入れ歯を入れていたなど、骨がある場合は、別として、歯が膿んで、また歯が割れて抜歯が必要となった場合、一度抜歯して、抜歯窩を掃除してきれいにして、治るのを待ってから、インプラントを埋入する場合と、抜歯と同時に埋入する場合と二通りあるのですが、それぞれ長所と短所があり、どちらの考え方もあるのです。以前は抜歯と同時に埋入することを多くしていたのですが、最近は待ってもらえるのであれば、治ってからまたはそのついでに骨造成して、回復してから埋入することが多くなってきています。今でも、ケースバイケースなので、どちらの方法も行っていますが、抜歯と同時に埋入する場合、治療期間の短縮になるというメリットはありますが、骨が回復あするであろうことを予測して、少し深めに埋入することとなります。長期的に見た場合、どちらかと言えば、インプラントのフィクスチャーは、骨と同じ高さのほうがいいかと思っています。そのため、骨が回復するのを待ってから、その骨の高さに合わせてインプラントを埋入するケースが増えてきています。欠点としては、治療期間がかかるということが挙げられます。最近は 抜歯即時荷重など、埋入したとき、一緒に仮歯を作り、咬めるようにする方法が出てきて、行っている先生がみえますが、メリットとして 治療期間の短縮ということがありますが、僕の個人の経験からの見解としては、その方の希望もあり要望を聞きながらも、骨造成すると同時にインプラントを埋入していい場合もありますが、一度骨造成して、しっかりと回復するのを待ったいい場合も多くあります。例えば、上顎洞まで、2ミリ以上あれば、上顎洞底粘膜を、挙上しての骨造成と同時に埋入していくことが多いのですが、1ミリしかない場合は、一度骨造成して、半年ほど待ってから、インプラントを埋入するようになってきました。多くの経験を積んでも、いろいろな学会やセミナーに行くと、いろいろな考え方に触れ、自分の考え方も、インプラント治療の考え方の流れにより変化してきました。より確実に、腫れの少ないだけでなく、長期的に長持ちさせれるであろう方法を、いつも考えています。歯科医師になって、20年になりますが、今でも、どんな治療がベストなのか、考えてしまいます。多分これからもずっと考え続けることにはなるかと思いますが、医療も進歩していますし、考え方も変化しています。治療の流れの潮流をこれからも学びながら、満足いく方法を探し続けていけたらと思います。
抜歯待持と抜歯即時埋入
2017.02.25