インプラント治療の
真実

インプラント治療を行う歯科医師の間では、年間100本以上埋入している実績がある歯科医師が、一人前と評価されたりします。
この実績を出そうとすると、骨が少ない方に対して様々な骨造成が出来る技術が必要とされます。
岐阜県下には、1000件ほどの歯科医院があり、その中の多くの歯科医院でインプラント治療が出来るとされているものの、GBR、スプリットクレフト、サイナスリフト、ソケットリフトと呼ばれる骨造成をしっかりと行うことが出来、毎年100本以上の埋入実績がある歯科医院は、数えるほどしかありません。
骨造成が出来ないとなると多くの患者さんの場合で、骨が少ないからインプラント治療は出来ないといったことになってしまうのです。
インプラント治療は専門性が非常に高いので、十分な経験があり、本当にきちんと出来る歯科医師は限られてしまうのです。

専門医、認定医の資格があったほうが腕がいいと思われている方も見えると思います。
僕の尊敬する日本でもトップクラスの先生や高いインプラント技術を持った友人の歯科医師は、専門医も認定医も持っていません。ゆえに、肩書があれば腕がいいとも言えません。ただ、専門医や認定医というのは一つの基準であるとは思います。
大学の同級生でインプラント治療の専門医の資格を持ち、いろいろなセミナーで講師をする友人に言わせれば「街では肩書が必要なんだ」と、「技術だけでは中々正当に評価してもらえない」と...そういう点では田舎で良かったなと思うところです。

技術の研鑽には多大なコストが掛かります。
インプラント用オペ室や外科用ライトなどの設備投資も、他の歯科治療の設備とは比べようもないほど投資が必要です。インプラント本体も、世界的にトップクラスのインプラントシステムは、費用が掛かります。
滅菌対策も、使用する器機それぞれをクラスBの世界基準の滅菌器を使用して、白衣はオペする術者、アシスタントまで、１回限りの使い捨ての滅菌してある白衣を着る場合には、ここでも非常にコストが掛かってしまいます。
僕の知る限り、技術レベルが高く、滅菌や治療の質にこだわったインプラント治療を行う場合に安く抑えることは不可能に近いと考えます。
結局いろいろなところでコストカットを行い、安かろう悪かろうとなってしまうのです。